いずれにしても、大切なのは目の前の、あるいは心の中のバーテンダー/コーディネーター氏と相談しながら、その日一番飲みたい、飲んでみたいと思うコースを――というか、最後の一杯を――見つけて、その通りに飲むようにすること。「なんでもいいからとにかく飲もう」という気持ちを持たないようにすること。
どんな理由があるにせよ、酔っぱらうためだけに飲むなら、それはアルコールの薬理効果に依存しているということですから、いつか、自分の意志で飲んでいるつもりでいたのが、アルコールに誘惑されて飲んでいたということになりかねません。
幸いカクテルにはそれぞれに何らかの逸話や雰囲気があるものですし、どういう場面で飲むのがふさわしいかという暗黙の了解もあります。目の前の、あるいは心の中のバーテンダー氏にとっても、とらえどころのない「飲み過ぎ」を注意するよりは、「コースを逸脱しないように」「突拍子もない飲み方をしないように」注意する方がはるかに楽です。
「その場に一番ふさわしいお酒を選んで」と言われれば、誰だって腕が鳴って仕方ないはず。
もちろんその場に一番ふさわしいお酒を出すためには、飲み手の体調を気にしないわけにはいきませんし、まわりにあるお酒も意識しないわけにはいきません。
自然とお酒に対する意識も高まりますし、同じ物ばかり惰性でだらだら飲み続けることもなくなるはずです――
な〜んていうのはかなりの建前論でしかありませんが(^^;)、最初の一杯から最後の一杯まで、できるだけ自分でコントロールしながら飲みたいなあとは、ぼくがいつも思っていること。