初版から十年もたったいま、わざわざおすすめするほどの内容ではありませんが、一冊目としてはなかなかの良書と思います。
掲載数は133。このクラスとしてはごく標準的なセレクションですが、材料別の索引を揃え、また簡単とはいえ特にコーナーを設けて酒の紹介をしているなど、自分でカクテルをつくる(ために酒を買う)人に対する配慮が見えます。
カクテルをつくる上でのポイントはもちろんのこと、ネーミングのこと、スタイルのこと、その他小説や映画に関する雑学的情報もなかなか豊富で、漫然と読んでいるだけでも結構楽しめるのではないでしょうか。
これでコアントローとホワイト・キュラソーを別項目として立てているとか「適量」という言葉を使っているとかがなければ完璧なのですが、ここまで要求するのはいささか酷かも。
ただし、ウチでいま索引を用意してある23冊のカクテル本のうち、この本にしか出ていないというカクテルはありませんから、二冊目以降に買う本ではないですね。