氷を詰めたシェイカーにアドヴォカートとチェリー・ブランデーを入れ、強めにシェイク。好みに応じて(別の)氷を入れたグラスに注ぎ、セブンアップで満たす。
飾りは特に必要ありません。
バタフライ。別に泳法のひとつではなく蝶々のことだと思うのですけれど、ともあれオランダはボルス社が、かの地のバーテンダー協会と組んで開いたロングドリンクのコンテストで優勝したカクテルなのだそうです。
そうは言っても、なにせ材料が材料ですので知名度はいまひとつ、いまふたつ。アドヴォカートを置いているようなバーなら多分知っているとは思いますけれど、この酒がまた冷蔵保存が原則――ということは普通目に見えるところには置いていないわけで、酒棚をぱっと見ただけではつくってもらえるのかどうかわからないという。
大都市圏でないと外で飲むのは難しいかもしれません。
まあ、そういうカクテルこそウチ向きなのでしょう。
ともあれ、これはそのとき材料がなかったのかレシピがなかったのか、それとも単につくるのを忘れていただけなのか、実に一年半近くも放置してしまったリクエスト。本当に懺悔のしようもないですが、ともかさんリクエストどうもありがとうございました。
さて。
アドヴォカートはオランダのワニンク社のものが有名ですが、要するに出来合いの卵酒。ただし、いわゆるアメリカ版エッグノッグのように泡立てるのではなく、ほぐした卵黄に砂糖や塩などを加え、ブランデーを入れ、ゆっくりと火を通して練り上げ、かなりどろりとした飲み物にするのがオランダ版。国内にも何種類か入っていますが、どうしても入手できないようでしたら自作してみてもよいでしょう(それ自体カクテルとして出せるものです)。
たいてい瓶にも注意書きが書いてありますが、アドヴォカートは当然ながら冷蔵保管が大原則です。本当は酒屋の段階でも冷蔵保管するべきなのですが、店によっては暖房などの熱がまともに当たるようなところに置いてあることもあります。できるだけ信用のおける店で買ってください。また、開封後は冷蔵保管で三ヶ月から四ヶ月がメドと言います。買ったらしばらくは飲み続ける覚悟でいた方がよいかもしれません。
上ではセブンアップとしてありますが、ミツヤサイダーでもキリンレモンでもスプライトでもかまいません。福西英三氏の『リキュールブック』ではソーダでよいことになっていました(実はぼくが昨日外で飲んだのもソーダ割でした)。もちろんソーダ割よりはセブンアップでつくった方が甘くなります。いずれにせよ炭酸ものはあらかじめ冷やしておきましょう。
甘党の方ならチェリー・ブランデーを少し増やした方がメリハリがついておいしく感じられるかもしれません(いまだに3:2:12の方を決定版にすべきかと迷っています)。
最後、卵の油が結構すごいので、シェイカーやグラスなど、使ったものはなるべく早く洗剤をつけて洗ってください。