グラスはあらかじめライム(ないしレモン)でふちをぬらして塩をまぶしておく(ソルト・リム)。
氷を詰めたシェイカーによく冷やしたテキーラとホワイト・キュラソー、ライムジュースを入れ、シェイク。
グラスのふちの塩をぬらさないように注ぐ。余計な飾りは不要です。
マルガリータ。
語源的にはギリシア語で「真珠」をあらわす単語に行きつくこのカクテルは、なにより亡くなった恋人の名前を偲んでつけたというその悲恋物語が有名です。
こと暑い地方でつくられたカクテルにはライムの入っているものが多いのですが、マルガリータの決め手もやはりテキーラとライム。さらにグラスのふちにまぶした塩が悲恋の印象とともに相性をも強めています。
なんて、今では悲恋という言葉と無縁に、明るい女性に人気であるとか。
さて。
世にはマルガリータ・ソルトと称して岩塩が売られているのですが、これはまあ、不要といってよいでしょう。食卓塩だと辛すぎるということであれば荒塩などを使うとよいと思います。
テキーラは、黄色がかっていない(熟成させていないタイプ)を使った方がマルガリータらしいとは思いますが、これは個人の好み。テキーラのとげとげしさが気になる方はゴールドと呼ばれる熟成させたタイプを使ってもよいでしょう。
それよりも大切なのは、テキーラと名乗ってよいのはメキシコの特定の地域で特定の製法にしたがってつくられたごく一部の酒だけであるということ。テキーラまがいの酒でテキーラと名乗っているものもなくはありませんが、ぜひ本物のテキーラを使ってください。
ライムジュースは、生のライムをしぼったものにとどめをさすとして、できれば百パーセントのジュースがあるのでそれを使ってください。スーパーなどに売っている果汁十パーセント程度のものとはまったく味が違いますから。
ここではホワイト・キュラソーはコアントロー社のものを使っています。
ことマルガリータに関しては国産の出る幕はありません。あくまでもマルガリータはエキゾチックな、どこか日常を逸脱した飲み物なのであり、それがマルガリータの魅力ではないかとぼくは思っています。