Charlie's Cocktail BAR

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オールド・ファッションド / Old Fashioned

脚付きのリキュールグラスや浅めのシャンパングラス、あるいはオールド・ファッションド・グラスに、ビターズと、お好みで水やソーダを染みこませた角砂糖を入れ、ウイスキーを注ぎ、お好みでさらにソーダを少量加える。

より近代的にするならレモンやオレンジを少し厚めにスライスしたものを加え、さらに近代的にしたければクラッシュト・アイスを詰めるとよい。

「古めかしいもの」という意味のオールド・ファッションド。

これは、歴史をたどるとミント・ジュレップを古いスタイルでつくってほしいというときに使われていた言葉のようで、伝説によれば、ケンタッキー州ルイヴィルにある「ペンデニス・クラブ」のバーテンダー氏が競馬を見に来た人たちのためにつくったのが最初とのことですし、往時のレシピの中にはミントの葉を散らすものもあったそうなのですが。

飾り嫌いのぼくが選んだのは「もっと古い」時代のレシピ。

カクテルにまつわる資料のうちで、一般に確認でき、かつ信頼のおける最古のものは、OEDの略称で知られるオックスフォードの英語大辞典に1806年の記事として引用されている Cock tail, then, is a stimulating liquor, composed of spirits of any kind, sugar, water, and bitters. 「コック・テイルというのは刺激的な酒で、何らかの蒸留酒と、砂糖、水、ビターズから成る」なのですが、これこそオールド・ファッションドだと思いません?

なるほど十九世紀の資料の中にもすでにレモン・ツイストを飾るレシピは登場していたようなのですが、1914年の資料では特に果物の飾りは用意されていませんでしたし、ぼく自身、レモンやライムは不要と思います。

お世辞にも一般向けとは言いがたいレシピですが、昔を懐かしみつつ、ダブルでくいっと飲ってください。

で、肝腎の作り方についてですが。

まずはウイスキー。ぼくが実験に使ったのはワイルド・ターキーの八年でしたが、特にどれでなければならないということはありません。ただ、一般には甘めに仕上がるものですから、煙くさいスコッチよりはアメリカやカナダ、アイルランドのウイスキーの方がうまくいくでしょう。

角砂糖は、極力小さなものを用意したいところですが、よほどウイスキーの量を増やさない限り甘すぎて残してしまうのが常ですし、どうせ崩してしまうものなのですから、なんでしたら上白糖などをお好みにあわせて1tsp ないし2tsp ほど入れることで代用してしまってもかまいません。

角砂糖が溶けずに困る場合はあらかじめ水やソーダで湿らせておくと崩しやすくなります。

ビターズの量はお好みで。ただ、角砂糖を使うのであれば、甘苦のバランスを考えても、砂糖の崩しやすさを考えても、振りかける面を変えながら全体が茶色くなるまで振った方がよいでしょう。

レモンやオレンジといった酸味を加えない分、最後のソーダは省かない方がうまいと思いますし、見栄えもしますが、これもまたお好みで。スコッチを使うならただの水の方がよいかもしれません。

氷は、ぼくは入れない方が味の調節が楽だと思いますし、より古めかしさを感じて好みなのですが、世の例にしたがってオールド・ファッションド・グラスを使うのであれば、抜きにすると間が抜けた感じがするかもしれませんね。ただ、冷たくしたいだけならあらかじめウイスキーを冷凍庫ないし冷蔵庫に入れた方が賢明だと思います。

角砂糖が映えるという意味では、脚付きのリキュールグラスや浅めのシャンパングラスにつくるのが一番綺麗ですが、味の調節のしやすさではもちろん小さめのオールド・ファッションド・グラスの方が便利です。砂糖は単なる飾りと割り切るのであれば前者を、砂糖と一緒に時間もつぶしたいという方はオールド・ファッションド・グラスを使えばよいでしょう(この場合、ウイスキーを増量しておくのもお忘れなく)。

参考資料

Permalink | 2005/08/15 08:59


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