ラスティ・ネイルは「さびた釘」の意味にとるのが普通です。間違っても「くさい爪」ではないでしょう。
が、ラスティには「さび色の」という意味があり、ネイルには実は「酒」という意味がある。このカクテルにもまた掛け言葉があったのですね。
ぼくにとっては、落ち込んだときの友とでも言うべきカクテル。夏向きの一杯とは言い難いのですが、身体がさびついてきたように感じたら、どうぞ。
もっとも、飲み過ぎると棺桶のふたを打ち付けるための釘へと変貌しますけれどね。
さて。
ラスティ・ネイルには軽めのブレンディッド・スコッチを使うのが普通のようですが、ここではあえてタリスカーと銘柄を書きます。
ジョニー・ウォーカーの原酒のひとつでもあるスカイ島のシングルモルト――をカクテルにしてしまうなんてもったいないと言う方もいらっしゃることでしょうが、まあ、気が滅入ったときにでも、だまされたと思ってお試しください。
そんなに滅入っていないときなら、ぐっと軽いタイプに仕上げるのも悪くありません。
そもそもドランブイ自体が四十種とも言われるスコッチを混ぜた上に蜂蜜などを加えたものなのですから、たいていのスコッチにはあわせられます。
アイラのようにかなり性格のキツイものには負けますが、自分でベストと思う相棒をさがすのもこれまた一興。
相棒にもよりますが、ウイスキーの味がキツイときにはドランブイの量は減らした方がうまくいきます。