ピカソが好んだという逸話で有名なスーズを、手軽に楽しみたいと思ったらやはりトニック割りが一番万人受けすると思うのですが、これも例によって例のごとく「適量」の語に泣かされているような気がひしひしと。
確かに口開けの一杯としては薄めにつくるのもよいものなのですが、スーズのアルコール度数が16度しかないということはいつでも意識の片隅に入れておいた方がよいと思います。
確かに慣れるまでは独特の薬草風味に違和感を感じるかもしれませんけれど、「黄色いカンパリ」なんて言葉にまどわされることなく、スーズはシェリーやベルモットに近い扱いをしてあげてください。色の伸びからは思いもよらぬほど味の伸びの悪いお酒ですので、割りすぎるとトニックウォーターに負けてしまいますから。
で、作るときのポイントですが。
なにはともあれスーズ&トニックはスーズが冷えていないことには始まりません。そもそも度数の低いお酒ですから冷蔵保存が原則ですが、常温に置いてあった場合はあらかじめ氷にあてて冷やしておいてください。
薬草系のリキュールが好きで香りに違和感を感じない方ならそのままスーズとトニックウォーターを2:1くらいにすれば十分おいしく飲めるはずですが、それではいささか甘すぎるという方はトニックウォーターを1:1くらいまで増やしてもよいでしょう。
ここで市販本のように1:4くらいまで増やすのもひとつの手ですし、実際最初の一杯に飲むならそれくらいでも十分楽しめるのですが、中途半端にトニックウォーターを増やすと水っぽさばかりが強調されますので、1:1以上に増やすならトニックウォーターの苦味が活きてくるまでトニックウォーターを増やしてください。
加える酸味は、新鮮なものならレモンでもライムでもよいように思いますが、ライムジュースを加えると多少色が変わりますので、ここではレモンジュースをおすすめしておきます。分量はお好み次第ですが、1:1:1まで増やすと行きすぎのようですね。
いずれにしても、万一瓶詰めのジュースが酸化して苦味を帯びているような場合は多くても1tsp程度にとどめておくこと。そんな状態のジュースでも酸味が加わるとスーズのクセは押さえられますし、より一般受けする味になるのですが、スーズの甘味程度では酸化したジュースの苦味は隠せませんので、心配ならジュースを加えるのではなくカットした果物を加えるようにした方がよいかもしれません。