Charlie's Cocktail BAR

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ホテルのバーで求人を探しています。最近見つけたのですが、そのホテルのバーにはカウンターがありません。お客様から見えないところでお酒を作るのでは、バーテンダーとして修行にならないのではと思うのですが、未経験のため、この業界のことがわかりません。教えてください。

(by 30歳の大ちゃん)

「バーテンダーとしての修行」と一口に言っても、バーテンダーがしなければならない仕事は多岐にわたるのですから、どこかのお店に勤めることが修行にならないなんてことはまったくありません。

確かに裏でお酒をつくるだけだと会話術は磨かれないかもしれませんけれど、少なくとも(ある程度仕事に慣れてきたら)調製技術には触れることができるでしょうし、カウンターがないからとてお客様のところへカクテルを運んでいく仕事までないわけではないのですから、そこで接客のイロハは身につくはずです。新人さんが在庫管理を含む経理をまかされることはまずないでしょうし、清掃も専門の業者が入っているかもしれませんけれど、営業中の基本的な衛生管理はまず間違いなく新人さんの仕事になるでしょうし、大きなところなら倉庫整理やなにやもあるかもしれません。

その先にしたって、特に大きなホテルの場合往々にしてバーテンダーの仕事は独立しておらず、同じ料飲部門に属するソムリエやシェフと相談しながらホテル全体でお客様を引きつけられるような仕掛けをしたり、仕入れをしたりするものですから、バーテンダーとして一通りの知識を身につけたら、当然のように次はワインや料理の知識を求められますし、年功序列でどこぞのマネージャーをまかされるようにでもなったら、いずれは仕入れやら人事やら、カウンターから一歩離れたところでの仕事をしなければならなくなるでしょう。

そして、当然ながら、独立して町場に自分のお店を持ったら、こういったことすべてを自分でこなさないといかんわけです。

もちろん気持ちのよい接客でお客様のリピートをうながすというのもバーテンダーの大事な仕事のひとつではありますけれど、全員が全員それしかしない(したくない、または、できない)のでは営利企業として成り立たないわけで、裏方仕事だからとてがっかりしたりはしてほしくないですし、それでがっかりするなら、ホテルのバーに入るよりスタンドプレーをしやすい町場のバーを目指した方が無難じゃないかなあとは思うんですが。

ちょいとだけ厳しいことを書いておきますと、サラリーマン的な各種制度のしっかりしているホテル業界で三十歳の未経験者ってのはかなり門戸が狭いと思いますよ(^^;) 『カクテル・レシピ500』シリーズなどでコンペに優勝する人たちの経歴などを確認してみるとわかると思いますが、三十歳といったら早い人だともうチーフとかキャプテンとか言われる現場監督に達しています。ということは、ホテル側もそれだけの給金を用意しないといけないわけで、年齢とその給金が見合わない人の採用はどうしても渋くなりがちです。

組織がないに等しい町場のバーだとその辺オーナーの裁量でどうとでもなるのですが、どうしてもホテルのバーに入りたいなら、あれこれ贅沢など言わないのが吉でしょう。そもそもさまざまな仕事を抱えているホテルという組織のなかで、素人がいきなりバーのカウンターに配属される可能性なんてほとんどないんですから。

(by Cha.)

Permalink | 2005/08/15 09:00


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