Charlie's Cocktail BAR

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例によっていろいろ質問をいただいていたのにお返事遅くなってすみません。

まずは「キス・ミー・クイックの語源」をお問い合わせのNASダさんへ。

kiss というのは、普通は動詞で「〜にキスする」とか、名詞で「キス」という意味ですが、「キスして〜させる」という意味もなくはありません。kiss ... goodby なら「お別れのキスをする」、kiss ... offなら「〜を(キスして)ぬぐいさる」くらいの意味です。英文法で習いましたよね。あのSVOC構文というヤツです。

で、quick。お膳立てができましたので例によって見るものを見ますと……ありました、ありました。いささか古い用法ですが「妊娠した」という意味が。

マンガの世界だとよくありますよね。キスしたら子供ができちゃうって心配しているおとぼけお嬢様の話。「キス・ミー・クイック」とはまさにその世界の話で、「キスして! あなたの子供が欲しいんだから」という、強烈なお誘いの言葉なのです――

というのはまあ、クイズ番組並の莫迦話。

これが本当の起源かどうか確証はありませんが、調べた限りではエルヴィス・プレスリーが1961年に同名の曲をレコーディングしています。「早くキスして」という邦題までついていますので、少なくとも基本の意味はそれでしょうね。この場合の quick は副詞で、「早く」とか「すぐに」の意味です。

ただ、kiss がいくらかのSVOC構文を許すのは本当ですし、quick にも――古語の「妊娠」ほど強烈ではないにせよ――「激しい」とか「活発な」「頭の回転の速い」等々のニュアンスがありますので、「早くキスして」から「早くキスして、私を元気にさせて」くらいまでは暗黙のうちに敷衍できるかな、とは思います(え? もっと?)。

そうそう、念のため。あいにくぼくは実際にこのカクテルを飲んでおられる方を目にしたことはないのですが、一応海外でも通用するアブサン(代用品)ベースのもののほかに、国内にはキルシュやウイスキーベースのオリジナルも存在しているようです。また、資料が比較的限られているせいか、どこでも飲めるわけではないということ、ご承知おきくださいませ。実験というほどでなく、明け方にあちこち手抜きしてつくってみた感想を書けば、チューインガムを連想させる味です(笑)

ついでながらもうひとつ。アブサンといえば最近フランスでも解禁になったとかで、遅ればせながらぼくもバーで現物を飲んできました。少なくとも Trenes のアブサンはストレートで飲むのが一番うまいです。飲むまでは60度という度数が気になるでしょうが、割ると苦味ばかりが強調されてふくよかさがなくなりますから、ぜひみなさんもストレートでお試しあれ。なるほど禁止されたわけがわかりますから(笑)

最後、更新情報。Wine Advocateの仮サポートページに第二号、第三号の紹介を追加しておきました。

続きはまた明日以降。

Permalink | 2001/02/07 09:00


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