Charlie's Cocktail BAR

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ちょいと間をあけてしまいました。リクエストされていたものの実験、八割方は済ませたつもりでいたのですが、資料を読んでいるうちにあらためて気になることがでてきたのでもう少しお時間くださいませ。

それから「ランボルギーニ」というカクテルをお探しのHIYOKKOさんへ。ざっと検索をかけてみた限り、「ランボルギーニ」そのものというカクテルは、あってもかなりマイナーなものと思われるのですが、フレイミング・ランボルギーニ Flaming Lamborghini ないしスクリーミング・ランボルギーニ Screaming Lamborghini と呼ばれるお遊びモノの方は最近どうやらかなり流行っているようですね。アメリカのサイトはもとより、デンマークやチェコのサイトにまで例が載っていました。流行モノの常としてレシピにはいささかのブレがありますし、正直なところぼく自身はあまり試したいという気になれなかったのですが(^^;)、最大公約数的なところを書いておきますと……

フレイミング・ランボルギーニ Flaming Lamborghini
できれば多少の耐火性を確認したカクテルグラスに、一番多いパターンではサンブーカとカルーア、場合によってはウオッカやガリアーノ、シャルトリューズ・グリーンなどもあわせて注ぎ、着火。髪の毛が焦げないように長いストローで飲みつつ――のんびり飲んでいるとストローが溶けてしまうので注意!――別のショットグラスに用意しておいたベイリーズとブルー・キュラソーをカクテルグラスの中に注いで火を消し、最後まで飲みきる。

ベイリーズやブルー・キュラソーを最初から入れてしまうこともあるようですが、野暮を承知で書けば、このカクテルの根底にあるのはサンブーカ・コン・モスカという、(イタリア産)サンブーカにコーヒー豆を三粒浮かべて火を付けるというカクテル。これをレースで曲がり損ねて炎上したランボルギーニに見立てて、消火器の泡がわりのもったりとしたベイリーズと、散水がわりのブルー・キュラソーで鎮火するというものですから、お遊びを徹底するならベイリーズやブルー・キュラソーは後から、それも飲んでいる本人でない人――バーテンダー氏か、一緒に飲んでいる友人氏――に加えてもらいたいところですね。

評を読んでいる限りそんなに悪くないお味のようですが、着火モノの常として、ギャラリーのいないところで飲むお酒じゃないです。冗談のわかる方が集まっているとき、ところでお楽しみくださいませ。

あとは……先日来書き忘れていたのですが、かぼすリキュールとディタを等量にライムジュースをごく少量(6:6:1くらい)というのがなかなか。カクテルじゃないですが豚ニラの餃子に梅酢というのもマル(今年の梅干しはおいしく漬かりました)。200ミリリットル入りのシャンパンというのを買うのは初めてだったのですが、スクリュー・キャップだった(ピペ・エドシック)ことにちょっとびっくり。

全体の流れを無視した恣意的な引用になってしまうので直接の出典は秘しますが、カクテルの第一義が「まずい酒をうまくする」ことであり、「産地特性や唯独な魅力をたたえた酒」はストレートで賞味すべきという意見について。

うなずける部分があるのも確かなのですが、産地特性や唯独な魅力をたたえた酒の製造過程で何らかの選別、ブレンドを経ていないものがいったいどれだけあるのか考えなくてはなりません。たとえばシングル・モルト・ウイスキーでさえ、そのまま飲んでは「(誰かにとって)まずい」からと一般的な製品には加水というブレンドがされていますし、樽出しものでさえ何年寝かせるかというところで製造者の好みが反映されています。ワインも同じ。ブドウやワイン同士のブレンドが行われることなど日常的ですし、特殊な製法を採用して特殊な味覚の持ち主に訴えるような作り方をすることもままあります。産地特性や唯独な魅力というものは、言うなれば「製造者側が生み出したカクテル」の魅力でしかない場合が多いのです。

そしてもうひとつ。一部の、あるいは一時期の「まがいもの」を除けば、「まずい酒」とて製造者側の誰かの好みとバランス感覚が反映されて生まれている――そう、その彼らにとっては「産地特性や唯独な魅力のあるうまい酒」な――のです。

確かにカクテルが好みにあわなかったり劣化していたお酒をうまく飲むための知恵であることは認めるのですが、ぼくはそのことをむしろ「他人が意図的・非意図的に作りだした味を自分好みの味に近づけるための知恵」であると言いたいですし、どんなお酒でも「産地特性や唯独な魅力」はあるのだから、一度はストレートで味わってあげたい。そもそも、このストレートで味わうということでさえ、温度やらグラスやらにこだわり始めればもうカクテルの様相を呈してしまう。

だって、カクテルの本質は、「(自他を楽しませようという気持ちを忘れずに)お酒と主体的に向き合うこと」ですもの。福西英三氏がうまいことを言っていますが、その日その時はほかの味のするものを混ぜたくないから「空気割りの冷製」を飲んでいる、と思えば、まして時間(と温度)変化による香りや味の変化まで楽しみたいなんて思ったら、そらもうれっきとした「ストレート」という名のカクテルですやね――

ま、ものは言いようということです(笑)

んで、最後。とても気の重い話ですが、Wine Advocate、いまだに窓口のところでトラブったまま解決にいたっていないようです。

Permalink | 2001/08/04 09:00


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