Charlie's Cocktail BAR

  • −お酒は責任のとれる範囲で飲みましょう−

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まずはユカさんへ。クーバ・リブレとラム&コークの違いの話、クーバ・リブレという名前にはラム&コークよりも思い入れが潜り込む余地があるのであれこれ言われますが、レシピだけで見るなら同一のものです。もちろん双方ともライムが主流なのは本当ですが、『世界のカクテル大事典』を調べるとレモン入りクーバ・リブレもライム/レモン抜きクーバ・リブレも出ていますし、圧倒的に件数は少ないですがラム&コークの方はライムのみとなっていますから、「クーバ・リブレはライムで、レモンにするとラム・コークに名前が変わるという説や、クーバ・リブレはライム(又はレモン)で、何も入れないものがラム・コークという説」というのはむしろ根拠の薄い俗説と言うこともできます。

ただ、ラム&コークという即物的な名前のカクテルよりもクーバ・リブレという雅号のついたカクテルの方がカクテルらしいし、お金もとりやすいからという理由でクーバ・リブレの方にはレモンに比べて割高・品薄なライムを使うことはあるでしょうし、今でこそその辺のスーパーでも一粒200円くらいで買えますが、昔はそもそもライム自体が手に入りませんでしたから、古い資料にレモンを使うレシピが載っていたからとて何の疑問もありません。あとは、クーバ・リブレ/ラム&コークに対するユカさんの思い入れ次第です。

ピンク・レモネードのレシピをお探しの白やぎさんへ。「カワイイ見た目と、すっきりした味のギャップが素敵!」と書かれてしまうと正直なところ戸惑ってしまいますし、もしかすると白やぎさんの夢を壊してしまうんじゃなかろうかと不安にも思うのですが、『カクテル倶楽部』に載っているのはレモンジュース+グレナディンシロップをシェイクしてミネラルウォーターを足すというノンアルコールのソフトドリンクですし、『世界のカクテル大事典』を見ても――ホワイト・ラムを入れる例もありますが――基本的には同じくレモンジュース+ラズベリーなど赤い色のシロップをシェイクして水で割るというものです。

もちろんお店で出すなら雰囲気にあわせて赤いリキュールでピンク色を出すとか、ミネラルウォーターのかわりにソーダを使うとか考えられなくはないですし、実際この辺は多分にバーテンダー氏の裁量次第ですから、白やぎさんに「素敵」と言わしめたバーテンダー氏のピンク・レモネードはよほどおいしそうに見せる演出がなされていたんだろうなあとほのぼのした気持ちになるのですが。

ともあれ、ぼくが飲むカクテルをうらやましそうに見る娘たちのためにときどきつくるレシピを書いておきますと、彼女たちはまだ手元があやしいので耐熱性の地厚なグラスに、まずはグレナディンを注ぎ、その上にグレナディンが一面ゆらめくほどのレモンジュースを加え、自分がシェイクするカクテルを飲んでいるときはシェイクしてやることもありますが、たいていはシェイクを省いて、そのかわりに「ぷちぷち」を。明治屋のグレナディンの場合は色が濃すぎてピンクにはなりませんが、サコーのグレナディンを使うときは紅梅の色くらいが目安でしょうか。レモネードの名には値しなくなりますが、水やソーダのかわりにグレープフルーツジュースを使うとまた違った雰囲気になってよいです。

最後はシャンパンにイチゴを入れたカクテルの名前をお探しのタカさんへ。シャンパーニュ・オ・フレーズ champagne aux fraises などとフランス語で洒落ることもありますし、それ以外にも何らかの名前がついているかもしれませんけれど、名前そのものはとりたてて覚えておくようなものではないですし、そういうカクテルを注文する人は、福西英三氏の『超カクテル講座』でも紹介されている通り、まず『プリティ・ウーマン』という映画を見ているはずですから、一度そちらをご覧になった方がよいと思います。

というのも、そもそもこれはキールというかキール・アンペリヤルの応用編で、ロサンゼルスの高級ホテルの最上階を借り切っているような実業家氏が、(野蛮にも)シャンパンだけクイクイ飲んでいる若い娘を見かねて、ルームサービスで取り寄せたイチゴをすすめるというのが問題の場面なのですが。

これが決まるのはあくまでも「シャンパンもイチゴも簡単に手に入る高級ホテルのような場所」で、しかも「先にシャンパンだけ飲んでいた」からであって、たとえば町場のショットバーでいきなり「シャンパンにはイチゴがあうんだ」などと講釈をたれるのは野暮のすることだと思うから。バーでまねをするんだったら、あるかどうかもわからないイチゴを頼むより、未開封のおいしそうなベリー系リキュールを見つけたときに、そちらをまず一杯もらってからおもむろにシャンパンを頼んでほしいと思いません? いや、いずれにしてもスノビッシュでイヤと言われればそれまでですが(笑)

フローズン・ストロベリー・マルガリータのような例もありますので一概には言えませんが、ともあれお店でイチゴをシャンパンにあわせるのであれば、クラッシュしたものをシャンパンで割るより、たとえばストロベリー・リキュールに風味付けのブランデーやキルシュを足してシャンパンで割ったほうが綺麗でよいと思いますし(これはシャンパン・フレーズ champagne fraise と呼ばれています)、まんま『プリティ・ウーマン』ですが、シャンパンとは別皿にイチゴを乗せて召し上がっていただいた方がスマートと思います。

Permalink | 2002/03/12 09:00


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