まずは昨日のセントトーマスについて、「ミスター・ヒップス・セント・トーマス・スペシャルではないでしょうか?」というご指摘をいただきました。The New New York Batender's Guideなどを見るだにヒップスではなくピップス(Pip's)と表記するのが正しいようですが、なるほどこの本がベースということであれば横浜元町のバーなどメニューに取り入れているお店も少なからずあるでしょうから説得力はありますね。「ダーク・ラムにパッションフルーツシロップをごく少々加えてステアしたものをコリンズ・グラスに注いだのちにオレンジジュースを加えてナツメグを振る」というのがそのレシピだそうで。うちには件のシロップがありませんので実験はしていませんが、なにはともあれ情報ありがとうございます。>love phantom さん
で、公約通りにアキさんからおたずねいただいたシンガポール・スリングのレシピについて。ドライ・ジン(ビフィーター)30ml、レモンジュース15ml、チェリー・ブランデー(ヒーリング・チェリー)15ml、ソーダ適量だと「酸っぱいだけのカクテルになってしまう」のがわかっておられるのでしたらシロップを加えるなりチェリー・ブランデーを増やすなりすればよさそうなものですし、実際国内のレシピにはそのような指示がされているものも多いのですが。
(1)このレシピを守りたいなら、冷やしすぎないことです。どうせソーダアップするのだからとシェイクを軽くしたり、氷をあまり足さないようにしたり、あるいは周囲の温度を高くしてすぐぬるくなるようにする――と、このくらいの甘味でも十分おいしいものができるはず。というかですね、ジンもジュースもチェリー・ブランデーも全部常温、ソーダだけ冷蔵庫に入れたくらいでわさわさとビルドしてみてください。最後に氷のひとつくらいは落とすとしても、それで酸っぱさだけでないうまみを持ったカクテルに仕上がりますから。
(2)現地ではブレンダーでかき混ぜているのだから、と、冷却に重点を置くのでしたら、シロップを 1tsp ほど加えるか、チェリー・ブランデーをもう5mlほど増やし、必要ならさらにレモンジュースを5mlほど減らしてください。食前向きというよりはオールデイ・タイプになりますが、それはそれでおいしい飲み物ができるはずです。
(3)あまり手間をかけず、なおかつさらにラッフルズ版らしくしたいのであれば、アンゴスチュラ・ビターズか、手元にあって、面倒でなければベネディクティンをひと振りしてください。(2)とは違った、よりホテルの食前酒らしい味わいの飲み物ができます。
なお、いずれの場合もあまりソーダを加えすぎませぬよう。ぼくはジンの倍量も入っていれば十分だと思いますし、それ以上加えてしまうと今度は酸味だけでなくシャバシャバ感を消すためにシロップやリキュールの援護が必要になってしまいますから。
それにしても、Yahoo!オークションって思っていた以上におもしろいものがたくさん出ているのですね。恥ずかしながら昨日初めて利用してみたのですが(ちなみに『ラルースのカクテル事典』を落札)、これはしばらくハマりそうです(笑)
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