梅酒のコーナーに「お砂糖を少なくしたせいか梅が固いのです。柔らかくするにはどうしたらイイのでしょう。後からお砂糖を追加してもダメでしょうか。梅の柔らかいのが食べたいのですが・・・。」という質問をいただいたのですが。
梅酒にいくら砂糖を入れてもダメです(^^;) 砂糖を増やしても、また何年寝かせても、梅のエキス分が抜けていくだけで、しわが寄って堅くなることこそあれ、やわらかくなることはありません。というか、やわらかくなるようだと困るんですよ。梅酒が濁りますし、腐敗の元ですから。だから梅酒には黄熟していない青梅を、というわけです。
イメージされている「梅の柔らかいの」というのは、九割九分「煮梅」のことだと思いますよ。ふつうは青梅の時期につくるんですが、ここでは梅酒の梅でつくる方法を紹介しましょう。なに、ホウロウの鍋さえあれば簡単にできますから、みなさんもぜひお試しあれ。
煮梅の作り方(梅酒の梅バージョン)
(1) まず、清潔な箸やお玉で梅酒から梅を取り出します。個人的にはしわが寄り切ってしまったものを使った方がよいと思いますが、煮梅の味を追求したいならあまりしわが寄り切っていないものの方がおいしいでしょう(^^;)
(2) 梅を洗います。この段階では流水で洗っても特に問題はありませんが、ていねいにつくりたかったらため洗いで。さっき、ぼくが洗い物の片手間につくったときには省きましたが、時間に余裕があったら何時間か浸け置きしておいた方がよい結果が出るでしょう。梅の重量を量っておいてください。その半分から三分の二ほどの砂糖を用意します(秤がなかったらとりあえず置いておきます)。
(3) 梅酒の梅の場合はあまり神経質にならなくても大丈夫だと思いますが、できればホウロウないしガラスの鍋を用意します(なんなら土鍋でもよいですが、鉄やアルミの鍋は避けましょう)。梅を重ならないように並べ、ひたひたより少し多めの水を注いで、ふたをせずに弱火にかけます。
(4) 沸騰直前、もっと具体的にいうと90度くらいの湯温を保ったまま、湯気からアルコールの刺激が消えるまで静かに煮ます。ここであんまりぐらぐら煮ると皮が破れてみっともないことになりますから、必要に応じて火を止めるなりなんなりするとよいでしょう。梅の量にもよりますが、二十分から三十分くらい煮るとあらかたのアルコールは飛びますから、用意しておいた砂糖を加えてください(用意していなかった人は、味見をしながら好みの甘さになるまで「少しずつ」足していくべし)。また、お好みでレモンの薄切りをいっしょに煮ると、梅酒に抜け出た酸味がおぎなえてよいかもしれません(今回使った2002年の梅酒の梅は、別にそんなことしなくても十分おいしくいただけましたが)。
(5) 砂糖を加えたら、弱火のまま、ペーパータオルやガーゼといったごく軽い落としぶたをして、さらに五分から十分ほど煮て味を染みこませます(木の落としぶただと重みで梅の皮が破れるかもしれないので要注意。ペーパータオルなどだとそのままアク取りの役割も果たすので楽です)。
(6) そのまま火を止めて冷ましてもよいですし、適当に味が染みこんだところでいったん梅を取り出し(取り出すときに皮を破りやすいので気をつけて)、残りをさらに煮詰めてシロップ状にしてから梅を戻して冷ましてもよいでしょう。きちんとシロップ漬けにしておけば半年くらいは持つはずですが、このくらいの甘さだとあれよあれよという間になくなってしまうはずですから、あまり神経質になる必要はないかと思います。長期保存したいなら、砂糖をもっと増やしてください。
(7) 残ったシロップは、もちろんソーダ割りなり何なりにしておいしくいただきましょう。
青梅を使う場合、アルコールを飛ばす過程は不要ですが、かわりにアク抜きをしっかりしておくのが吉ですね。煮方そのものはあんまり変わりませんが、事前にゆでこぼしたり、さらしたり、漬け込んだりの手間がかかります。ま、その分エキス分が残っているわけで、梅酒の梅を使ってつくるよりおいしく仕上がるはずですが、その検証はまた来年(笑)
煮梅の作り方
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