恥ずかしながら今月最後の締め切り直前にダウンしてしまいまして、関係方面にはえらくご迷惑をおかけしてしまったんですが、突貫工事はこれで終わったので明日からはまたカクテルの人に戻れる、はず。というか、戻らないとレモンジュースの買い置きひとつないんですよね(-_-;)
今月はなんだかボヤいてばかりでしたが、まずは例によって質問のお返事をば。
「アンゴスチュラビターズ何処に売ってますか?」というnaoさんにははばかりの該当コーナーをご覧いただくとして、「お店で、カクテルのメニューを追加する予定の話で、シャーリーテンプルを作るのに、グレナデンシロップの代わりにかき氷のイチゴシロップを使用するって他の所で聞いた事あります??か?どー考えても、有得ないですよね。」というQちゃんさんへ。
ありえないどころか、何の問題もないですよ。少なくともぼくにとってはごくフツーの話です。
少し説明しましょうか。
関西ローカルのアルコール入りシャーリー・テンプルはちょいと脇にのけておきますが、世界的に知られているシャーリー・テンプルというカクテルの本質って、子供の、しかも女の子のテンプルでも飲めるってことですよね? タネ本によって、というかそのタネ本の時代層によって、レモンのかつら剥きが入ったり、ジンジャーエール以外の炭酸飲料が入ったりしますけれど、基本的には昔、女の子向けのカクテルは赤と相場が決まっていた時代の名残で赤いシロップを入れ、高級感を出すためにソーダではなくジンジャーエールで割った――というか、ジンジャーエールですら大人の味だから赤いシロップを落とすことで女の子向けにしたのかな――というのが起源なわけです。
で、その赤いシロップ。いま、特に国内では確かにグレナディンが圧倒的なシェアを占めているわけですが、昔はそうでもなかったんですよね。細かいことは書きませんが、たとえば20世紀初頭の本を見ると、ラズベリー・シロップなんかグレナディンにも負けないくらいの存在感を持っています。もちろんこのラズベリーというのは木イチゴの意味ですが、それと比べて、かき氷用のイチゴ・シロップって、どうですか?
そりゃあグレナディンを使ったものとは多少味は異なるでしょう。けれど、長い年月をかけてグレナディンがラズベリー・シロップを追い出したのとまったく同じ理屈で、イチゴのシロップがグレナディンを駆逐したからって、おかしいことは何もないですし、そもそも、ごく一部の高級品を除けば、グレナディン・シロップとイチゴのシロップの差なんて、海外産のバレンシアオレンジ100%のジュースと日本のミカンが混じったPジュースの差程度でしかないんです。
グレナディン(念のため、ザクロのことです)のザクロらしさがあってこそのシャーリー・テンプルなのだというならともかく、たまたま手元にあった赤いシロップを落としただけでしかないカクテルのシロップの「銘柄」が多少変わったからってあれこれ言うのは、何というか、生真面目すぎじゃないかしら?(^^;)
まあ、もちろん味の点ではほとんど変わらないのに材料を変えると名前が変わるというカクテルもなくはないですし、本質の部分をいじくっているくせに有名なカクテルの名前を騙っている某既製品シリーズなんかはJAROに訴えた方がよいかもしらんとも思うんですが(^^;)、そういう既製品や、バー以外のところで出している怪しげなカクテル(もどき)を許容できるんだったら、コストパフォーマンスの問題か何かなんだろうなあと思ってあたたかく見守ってあげるのが吉と思いますよ。どうしてもグレナディンのシャーリー・テンプルが飲みたいんだったら、注文のときにそう言えばいいんですし、それすら面倒だったら、最初からそういうシャーリー・テンプルを出してくれるほかのお店に行けばよいだけの話なんですから。
「まずは」なんて書いたけど、長くなったので今日のところはこの辺で。
シャーリー・テンプルとイチゴのシロップ
ボジョレー・ヌーヴォー
新宿二丁目のほがらかな人々
古いブランデー
鶏尾酒
マダム・ロシャスとテキーラ?
ストロベリー・ベースは……
何から覚えたらよいのか
Alles hat seine Zeit