Charlie's Cocktail BAR

  • −お酒は責任のとれる範囲で飲みましょう−

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予告通り、ベルギー在住ゆきちゃんママさんへのお返事。

アルコール依存症関連の本を色々読まれているようですが、そうなんですか?
実は、夫が軽い依存症みたいで、飲まないと手が震えるとか暴れると言ったような症状はないのですが、隠れて飲んでるみたいで、たんすの奥とかにからの瓶がよく隠してあります。見つからないように処分すればいいのに、そのへんは真剣さがないので本気で隠す気がないんだったら軽症かな…と、かえって安心したりしてます。私がうるさいから隠れて飲むのかもしれません。家に在庫がないと料理用の日本酒や白ワインに手を出してしまい、知らない間にからになってて、いざ使う時に困ったりします。依存症と単なる酒好きとの境ってなんでしょう?

まずはぼく個人のことを書きますと、在宅仕事ですから会社員の方に比べて付き合い酒の回数も圧倒的に少ないですし、寝酒や晩酌を含めて、飲酒の習慣というほどのものはありませんから依存症ではないと思います。もっとも、気を許した少人数の相手と飲むと一人で飲んでいるときには考えられないような量でも記憶を飛ばしてしまうことがあるので、軽度の問題飲酒者ではあるでしょう。一回の酒量はビール一本からウイスキー換算で四、五杯くらいまで。生活が不規則なので時間による飲酒のタブー感が薄いのと(早朝に飲んでから寝るなんてこともありますので)、ハードリカー慣れしているので、気をつけないと精神依存の前に身体症状が出るかもしれないというのが現在認識している問題点です。

で、ゆきちゃんパパさんについてですが……

この場で書くのは非常に心苦しいのですが、ゆきちゃんママさんの言葉を全面的に信じるなら、「軽い依存症みたい」どころか、かなり程度の進んだ依存症だと思います。もしかすると精神依存のレベルを超えて、身体依存が出ているかもしれません。

断言はしませんが、空き瓶を隠しているときのゆきちゃんパパさんは真剣そのものだと思いますよ。依存症の方に典型的な行動なんですが、酔って、アルコールに都合のよい考え方しかできなくなっているものだから、客観的に見たらばれるに決まっているのに「とりあえず隠したから大丈夫」と思ってしまうんですね。「自分は手が震えないから大丈夫」「休肝日をつくれるから大丈夫」等々、みんな同じ理屈です。自分に都合のよい言い訳を考えながら飲んでいる時点でどこかおかしいんですよ。

いまの段階では認めたがらないと思いますが、隠れて飲むということはゆきちゃんパパさんにも「自分は依存症なのではないか」という不安、自覚はあるはずです。空き瓶を隠すのは、それを指摘されたくないから、依存症だと診断されてアルコールを取り上げられるのが怖いからだと思ってください。安心している場合じゃないんです。

近くに信頼のおける専門医、カウンセラーがいるなら一度相談してみることをおすすめしますが、いまのところ社会的な問題行動にまでは至っていないようですから、とりあえずはゆきちゃんママさんが「パパさんはお酒を飲む人なのだ」という事実を認めたうえで、家でももっと明るい飲み方ができるよう気をつかってみてあげるのが吉かと思います。

ゆきちゃんのことを話すのでもいい、会社の様子をたずねるのでもいい、趣味の話をするのでもいい、なんならせっかくベルギーにいるんですからおもしろい修道院ビールを探していっしょに飲もうよと誘うのでもいいですから、飲みながら、食べながら、「どうせ飲むんだったらいっしょに飲みましょうよ」「何かあったら(お酒なんかに逃げていないで)いつでも私に話してね」というメッセージを送ってあげてください。

別に最初から最後まで同じペースで飲んであげる必要はありません。大事なのは一人で飲ませないこと、目の届かないところで飲ませないことですから、ママさんはママさんで一杯つきあっておしまいにしたって結構です。

もしパパさんの酒量が多いとか、ピッチが速すぎるとか、気になることがあるようでしたら、「飲み過ぎよ」とかなんとか言ってとがめるのではなく、パパさんになにか手を使わないとできないことをしてもらってください。おだてておつまみをつくってもらうのでもいいし、家族でトランプをするのでもいい。ウェブサイトを管理してもらうのでも、なんなら夜の生活に誘うのでもいいですよ。それとなくお酒から気をそらして、体内に酔いがまわるのを待つんです。

パパさんがどの程度お酒が好きなのかはわかりませんが、海外生活やら何やらのせいで、きっと飲まないとやっていられないくらいストレスをためておられるのでしょう。もちろんその原因をすべて取り除くことなんてことはできるはずもありませんけれど、もしかするとパパさんはお酒以外にも自分の救いになるもの/人がいるっていうのを忘れてしまっているのかもしれません。

こう言ってよければ、パパさんは、隣にこ〜んな美人がいるのに夜な夜なお酒と遊んでいるんです。自分より若くて綺麗な女の子と遊んでるってんならまだ男の性なのかなあとか思えるでしょうけど、相手は酒と、酒の見せる妄想ですよ? そんな相手に大事なパパさんを取られるなんて、シャクじゃありません?

お酒に色目を使うなと言うのは逆効果。お酒を飲むことに罪悪感や背徳感を覚えさせると、飲めば飲むほど増えていくその罪悪感や背徳感をサカナにお酒を飲むようになってしまいますから、「うちのパパさんは酒遊びの好きな人なんだな」というのは認めた上で、「お酒もいいけど、私もまだまだ魅力的でしょ?」と迫るのが正しいアプローチ。

依存症と単なる酒好きの差は、そこでニヤリと笑って抱いてくれるかどうかだと思ってください。

もちろん症状が進めば別のアプローチをとる必要が出てくるでしょうし、実はゆきちゃんパパさんだけでなく、ゆきちゃんママさんや、ご夫婦の身近にいる人たちの状態によってもアプローチを変える必要があるんですが、さすがにこれ以上はこのカキコだけでは判断できません。

なんにせよ一度夫婦でカウンセリングを受けてみることをおすすめしますが、ぼくの素人判断でもよければメールなり伝言なりいただければいつでもお返事しますのでお気軽にどうぞ。別にお酒ネタ以外の愚痴やら悩みやらでも歓迎しますよ。あやしい通販のDMだけはご勘弁ですが(^^;)

Permalink | 2003/12/12 09:00


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