ほんとははばかりネタですが、「現在、夜、飲食店で働いているのですが、そこのマネージャーが新店舗を出すことになり、バーテンダーさんがいなくなってしまいます。そこで、みんなから身長、お酒の知識などから「バーテンダーをやらないか?」との声が出ました。私としてはお客様に接客するホステスの方が向いてるような気がしているのですが、どうなのでしょう?ホステスとバーテンダーの大きな違いはなんでしょうか?」という美範(みのり)さんへ。
ごくおおづかみな話をすると、ホステスを「テーブル席でお酒をつくり、接客する人」とするなら、バーテンダーは「カウンターでお酒をつくり、接客する人」ということになるのでしょうね。
もっとも、こればかりは美範さんが勤めているお店の業態次第です。テーブル席での接客のみで、カウンターらしいカウンターがないお店では限りなく裏方に近い仕事になるでしょうし、そうではなく、テーブル席もそれなりにあるけれど、カウンターにも一人とか二人連れのお客さんがそれなりに連なるようなお店なら、単に(たとえば接待メインの社用族から自腹で飲みに来る人へという具合に)お客様の質が変わるだけでしょう。一般的な(あるいは建前としての)傾向としてはバーテンダーの方が落ち着いた、雰囲気と同じくらいお酒を楽しみたいと考える層を相手にすることになると思いますが、残念ながら、女性バーテンダーがいることで有名なお店の評判を聞くかぎり、バーテンダーだろうとホステスだろうとお構いなしという方も少なからずおられるようですから、「バーテンダーになったからどうこう」という期待は持ちすぎない方がよいかもしれません。
ただ、こう言ってはなんですが、容色で勝負できるのは若いうちのごく短い期間だけですよね。その期間を越えて仕事を続けていこうと思うのであれば、やっぱり何か武器がいるわけです。そのとき、今回の美範さんのように「お酒の知識」を周囲の方に認めてもらえているというのは、大きいんじゃないかと思いますよ。短期的にはかならずしも得になるとは限りませんが、なにか特技を持っていて頼りになる人って、どこかで覚えていて(気にかけていて)もらえるものですから。
もちろんホステスのプロを目指してその道一筋ウン十年という生き方もありますし、やがては家庭に入って……という生き方もあります。どんな道を選ぶかは美範さん次第ですし、どんな道を選んでも、苦労もあれば楽しみもあるはずです。だから、確率論的には、えいやと言ってバーテンダーになるもよし、自分にはホステスの方があいそうだからと断るのもよし、のはずなんですが――
こういう転機って一生に何度も訪れるものではありませんから、せっかくこうしてみんなに祭り上げてもらえるのであれば――そして、そのみんなが信用に値すると思えるなら――ノってしまうのも手かなとは思いますよ。少なくとも自分の思い込みだけで何かを始めるよりははるかに当たりの可能性は高いはずです。
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