今日も今日とて新着本。予想より早く届いてくれるのはうれしいんですが、もともとあふれかえっている本棚には当然入らず、またしても足下やら寝所やらが不本意な状態になっていくのが情けなし。とりあえず Decameron Cocktails という本(Countess Barcynska著、1926年)は大はずれだったので奥にしまい込めますが、うーん、たしかまだ十冊くらい届くんですよね(^^;)
それはそれとして、遅ればせながら映画『酒とバラの日々』がDVDになっていたことに気がついて購入したのですが……
これ、高校生の必修教材にならんものですかね(^^;) 小中学生に性教育するんだったら、高校生くらいになったきちんと酒教育をしておくべきですよとかなんとか言って。もちろんここでいう酒教育というのは、実地に体験させろということではなく、酒で身を滅ぼさないためのすべを教えておきましょう、ということですが。
つきあいに、ストレス発散。酒を手放せなくなっていたジョー(ジャック・レモン)と、チョコレート中毒だったキアステン(リー・レミック)。ひょんなことから知り合った二人がはじめてデートに行ったとき、「酒なんて飲んで何が楽しいの?」というキアステンにジョーが飲ませたのがブランデー・アレクサンダー。映画の紹介文ではしばしば「夫が妻に」なんて書いてあるわけですが、今回きちんと確認してみたら、これ、嘘じゃん(^^;)――つか、まだこの二人夫婦じゃないじゃん――というところからいろいろと言いたいことが出てくるわけですが、それはさておき。
以前、ダーウィンさんから「映画『酒とバラの日々』の中で、わざわざ「ブランデー」・アレキサンダーと断っているのはなぜか」というご質問をいただいていましたから、この映画のなかで登場するのがブランデー・アレクサンダーであることは承知していたわけですが、先日出た福西氏の『洋酒うんちく百科』にはどういうわけか、映画のなかで登場したのがジン・アレクサンダーであったかのようなことが書かれているんですよね。
あとから出てくるのかなあと思って見続けていくと、ブランデー・アレクサンダーはもう一度、やっぱりまだ二人の結婚前にキアステンの家を訪れたジョーが、おみやげとしてブランデー・アレクサンダーをつくるために「ブランデーとクレーム・ド・カカオ」を持ってきたよ、というシーンで(名前だけ)登場するのですが(クリームについては触れられていませんでしたが、これは彼女の家に常備されていることを期待していたんでしょうね)、やっぱりジンなんて言及はなし。
さらに見続けていっても、結婚後の二人はウイスキー、そして落ちぶれてからはジンをストレートで飲むばかりでブランデー・アレクサンダーなんてものには鼻も引っかけなくなるわけですが、ここのジンの印象があまりにも強かったのがジン・アレクサンダーが出てきた誤解のもとなのかなあと、思いはすれど、真相は謎ということにしておきましょう。
この最後のあたりはジンをストレートで飲むのはアル中患者だけだとみなされていた(だからこそみんなドライ・マティーニという隠れ蓑を利用したんですね)という当時の常識を知っているとなおさら興味深く見られると思うのですが、いずれにしても、これが「飲み過ぎて感覚をなくした1950年代」が終わってすぐの1962年につくられた映画であるということはもっと強調してもいいのかも。この流れがやがてベトナム戦争などとリンクしてマティーニの没落や、白ワインやソーダの台頭へとつながっていくわけですが、その辺の話はまた別の機会に。
腹がやぶれる
ギムレットとビターズ(続)
MSN は cocktail が嫌い
ちびくろサンボ
国会図書館
Midnight Bar
ギムレットとビターズと
花見
クライブ・カッスラーとブランデー・アレクサンダー
酒とバラの日々
ジン・アレクサンダーかブランデー・アレクサンダーか
帰京しました
ショットバー・ノノ