Charlie's Cocktail BAR

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お返事遅れてごめんなさいのユリさんへ。

今日酒屋に行ってきました!そこでちょっと不思議に思ったのが、正規と並行というのです。同じ物なのにどうして2種類もあるんですか?ラベルのデザインも何となく違うし。。正規と並行の違いを教えてください。

簡単に言いますと、正規は輸入代理店がメーカーと正規に契約を結んで直送してもらっているもの、平行は輸入業者が独自のルートで輸入しているもの(を、それぞれ小売店が仕入れて販売しているもの)、です。

正規品についてはあまり説明は必要ないでしょう。契約金がかかるとか、価格協定のために必要以上の値引きはできないとかの制限はありますが、お願いすれば日本語ラベルをつけてくれたり、時には日本人向けに微妙に味を変えてくれたりといった便宜もはかってもらえますし、もちろん品質管理についても(少なくともメーカーから代理店に出荷されるまでの間は)万全。(販売の現場でラベルや中身を偽ったりしない限り)偽物をつかまされることはありません。

並行輸入物も、たいていの場合は安心して楽しめます。たまたま第三国経由の方が為替や送料、関税等の都合で安く輸入できるから第三国を経由しているだけで、その第三国の仕入れ元そのものはメーカーの正規代理店のことが多いですから。時に同じ名前の商品でもラベルや度数が違っていたりしますが、それはメーカーが第三国向けに微調整したものを、そのまま輸入してくるため。もちろんそのままでは国内流通させられませんので、入国の段階で日本向けのシールを貼るのですが(ここで微妙にコストがかかります)、ラベルや中身の微妙な差が「いつでもなにか違ったものを」というマニア心をくすぐるせいか、コスト差以上に並行輸入物をありがたがる人も結構います。

ただ、並行輸入物もいいことづくめではありませんで、特に高額商品、レア物についてはしばしば中身のすり替えが問題になります。最近は輸入業者側の自衛も進んでいますから問題となるのはほとんどオークション物に限ると言ってもよいかと思いますが、高級品の中身は中身で別口に売りさばいたあと、安物を高級品のボトルに詰めて売りさばく、という詐欺が(いまでも)結構あるのですね。高級品を日常的に口にしている層ならともかく、日頃そんなものとは縁のない人が、たまたま安売りされている(偽)高級品をつかまされても見分けがつくまい、まして第三国向けにラベルや中身が変わることがある並行輸入物ならなおさらのこと、というのが詐欺の肝で、どこの国の、とはいいませんが、バブル期に小金を得た見栄っ張りな国々の人がしばしばターゲットになってきました。

もちろんメーカー側も無策だったわけではなく、狙われそうな商品については「玉付き」と俗称される瓶(ラムネの瓶を思い浮かべればよいでしょう)を開発したり、注ぎ口のところに特殊なキャップをはめたりして、瓶から注ぐのは簡単だけど、瓶の中に注ぎ戻すのは手間がかかるようにしています(もちろんそれで完全に偽造をシャットアウトできるわけではありませんが、少なくとも余計なコストがかかる分、未対策の商品よりは狙われづらくなります)。

また、偽造だけでなく、単純な品質管理の上でも問題を起こすことがあります。一部のマニア向け商品を除けば並行輸入は安さが命ですから、輸入から保管までの環境が正規代理店のものよりいささか劣悪だったなんてこともなくはありません(もっとも、そもそも小売店の保管状況がどうか、という問題もありますが)。

まあ、多少のコスト高は無視して安心をとるなら正規物、多少の危険は無視して価格や多様さをとるなら並行輸入物、というのがおおまかな使い分けでしょうか。贈答用には正規物、自家消費用には平行物、なんて言い方をしてもよいかもしれません。用途にあわせて、適宜使い分けてください。

Permalink | 2005/08/11 09:00


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